「国際更生保護ボランティアの日」宣言
「国際更生保護ボランティアの日」宣言
令和６年４月１７日、オランダ・ハーグにおいて、第２回世界保護司会議が開催されました。この会議において、４月１７日を「国際更生保護ボランティアの日」とする宣言が採択され、保護司を始めとした地域ボランティアの取組に対する国際的認知度の向上を図ることなどが盛り込まれました。
■更生保護ボランティアの活動を紹介する動画を作成しました。法務省公式YouTubeチャンネルで、御覧いただけます。
URL https://www.youtube.com/watch?v=CrKN00E4K4g
国際更生保護ボランティアの日宣言(仮訳)
我々は、2024年4月17日にオランダのハーグで開催された 「第2回世界保護司会議」の主催者、支援者、参加者であり、
「誰一人取り残さない」包摂的な社会の確立を目指す国連の 「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の目標に沿っ て、
地域社会の積極的な参加を得て罪を犯した人の社会復帰を助け るために地域社会において更生に資する環境を促進する、2021年 の「持続可能な開発のための2030アジェンダの達成に向けた 犯罪防止、刑事司法及び法の支配の推進に関する京都宣言」を踏 まえ、
さらに、犯罪防止及び刑事司法に関する国連の基準・規則、特 に非拘禁措置のための国連基準最低規則(東京ルールズ)が、犯罪 者の社会復帰を促進するために「公衆の参加」の重要性を提唱し ていることに留意し、
アジア保護司会議において2014年7月に採択された保護司 等ボランティアの国際的なネットワークを構築し、情報共有や課 題・ベストプラクティスの交換を促進することを目的とした東京 宣言を想起し、
2021年3月の京都コングレスのサイドイベントとして開催 された世界保護司会議で採択された罪を犯した人の立ち直りを支 える地域ボランティアの重要性、地域の支援や地域ボランティア の役割に対する地域の理解の必要性を認め、国連の枠組みの中で 「罪を犯した人の立ち直りを支える地域ボランティア国際デー (世界保護司デー)」を創設することを目指した「京都保護司宣国際更生保護ボランティアの日宣言(仮訳)
我々は、2024年4月17日にオランダのハーグで開催された 「第2回世界保護司会議」の主催者、支援者、参加者であり、
「誰一人取り残さない」包摂的な社会の確立を目指す国連の 「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の目標に沿っ て、
地域社会の積極的な参加を得て罪を犯した人の社会復帰を助け るために地域社会において更生に資する環境を促進する、2021年 の「持続可能な開発のための2030アジェンダの達成に向けた 犯罪防止、刑事司法及び法の支配の推進に関する京都宣言」を踏 まえ、
さらに、犯罪防止及び刑事司法に関する国連の基準・規則、特 に非拘禁措置のための国連基準最低規則(東京ルールズ)が、犯罪 者の社会復帰を促進するために「公衆の参加」の重要性を提唱し ていることに留意し、
アジア保護司会議において2014年7月に採択された保護司 等ボランティアの国際的なネットワークを構築し、情報共有や課 題・ベストプラクティスの交換を促進することを目的とした東京 宣言を想起し、
2021年3月の京都コングレスのサイドイベントとして開催 された世界保護司会議で採択された罪を犯した人の立ち直りを支 える地域ボランティアの重要性、地域の支援や地域ボランティア の役割に対する地域の理解の必要性を認め、国連の枠組みの中で 「罪を犯した人の立ち直りを支える地域ボランティア国際デー (世界保護司デー)」を創設することを目指した「京都保護司宣言」を想起し、
地域ボランティアの貢献が、罪を犯した人が地域社会で無事に 立ち直るための努力をする際に、彼らが直面する社会的偏見や地 域からの援助の欠如という課題を克服することを助けることに よって、立ち直りを支えることに注目し、
130年にわたり、日本において一般市民によって持続的に発 展し、制度化されてきた保護司制度は、罪を犯した人の立ち直 り、犯罪の防止、平和で安全な街づくりを実現するための最も包 括的かつ有望な施策の一つとして注目されてきたことを踏まえ、
さらに、保護司制度が「国際更生保護ボランティアの日」の きっかけであり、世界中のボランティアの貢献に対する認知度を 高めるものであることを認識し、
罪を犯した人の立ち直りと社会復帰を助け、再犯を防ぐため、 刑事司法制度に関連する多くの組織の地域ボランティアが行って いる努力と貢献、及び世界中の地域ボランティアによって実践さ れている様々で重要な活動があることを認める。
次のとおり宣言する。
1.我々は、刑務所に収容されている人々の大半がコミュニティ に帰ってくるのであり、そこでボランティアが立ち直り支援に参 加することは、長期的に罪を犯さないことを助け、コミュニティ の安全を高めることができると理解している。
2.我々は、罪を犯した人の立ち直り及び社会復帰を支援する地 域ボランティアが、良き隣人として、罪を犯した人が社会に戻っ てくるときや、社会内処遇を受けている際には側に寄り添い、罪を犯した人の立ち直りへの社会からの理解と援助を促進すること に欠かせないものであり、世界的にその活動を推進することが、 全ての人にとって安全・安心な社会の発展に寄与するものである ことに注目する。
3.このような地域ボランティアによる取組は、「誰一人取り残 さない」という理念に沿ったものであり、地域ボランティアの役 割の重要性を訴えるためには、よりグローバルな努力が必要であ ることを確信する。
4.罪を犯した人の立ち直りと社会復帰を支援する地域ボランテ ィアの取組に対する世界的な認知を高め、ボランティア同士の国 際的なネットワークを促進するため、4月17日を「国際更生保 護ボランティアの日」と定める。
5.今後は、国連の「国際デー」を設定することも含めて多様な 取組を検討し、地域ボランティアの活動に対する人々の理解を一 層深め、効果的かつ有意義なボランティア制度の確立を目指す。
